野口五郎さん
西城秀樹にお別れ
涙の弔辞「おまえの思うラブソングを天国で極めてくれ」
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皐月二十六日
西城秀樹さんの葬儀・告別式が【青山葬儀所】で営まれました
脳梗塞の後遺症と闘いながら
生涯現役を貫いた不世出のアイドル…
その死を惜しみ、
開式前から押し寄せたファンの列は最長3・5キロに及んだとのこと。
そんな
大勢の参列者の胸を打ったのが、
全盛期の栄光もリハビリの苦しさも知り尽くす野口五郎さんの弔辞でした…
2018年5月27日スポーツニッポン記事https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180527-00000025-spnannex-ent
2018年5月26日読売新聞夕刊記事http://www.yomiuri.co.jp/culture/20180526-OYT1T50095.html?from=ycont_top_txt
弔辞では、
何げない会話から
ヒット曲「ブーメランストリート」のパロディー曲「ブーメランストレート」ができたこと。
他人に曲を提供しない五郎さんが秀樹さんに最初で最後の書き下ろしをしたこと――。
楽しい思い出に続き、
2015年の還暦パーティーでのことなどを語られました…
実は、
五郎さんは、
今年2月4日(日)に【渋谷Bunkamuraオーチャードホール】で開催されたコンサートの際、
秀樹さんの69枚目のシングル
『いくつもの星の流れ』のカップリング曲
『LOVE SONGを永遠に』を、
五郎さん自身が作曲しプレゼントしたと話され、
その曲を歌唱。
1コーラスは五郎さんが歌われ、
2コーラス目は秀樹さんのシンクロ音源で歌唱という粋な演出があり、
この曲の間、
スクリーンには過去の二人のおお茶目なツーショット写真が映し出され、
五郎さんから秀樹さんへの熱い友情が感じられるシーンも。
「秀樹、頑張れ」と
エールを送っていらっしゃいました…
そして
五郎さん自身のブログでは、
「僕なぜ、今年のオーチャードのコンサートで秀樹に作った曲、『LOVE SONGを永遠に』を、彼とデュエットしたのだろう…」と。
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*惜別!https://ameblo.jp/goro-noguchi/entry-12378956860.html
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秀樹との46年間は簡単に語りきれるものではありません。
こんな風に君への弔辞を読んでいるなんて考えてもいなかった。君は特別な存在だった。
兄でもあり、弟でもあり、親友でもあり、ライバルでもあった。
いつも怒るのは僕で、君は全部受けて止めてくれて、今思うと僕と君の違いは心の大きさが違うよね。
いつも僕が言うことを大事に聞いてくれていて、なんでそんなに信用してくれていたの。
30年ほど前にチャリティーコンサートをするっていうことで、僕に曲を作ってほしいって言ってきたことがあった。
「秀樹、僕は君の曲は作らないって知っているだろう。」
「うん、だから作って。」
「だから作っては日本語変だから。」
「最後にみんなで歌う曲を作って。一応、締切は○○だから。」
「秀樹、無理だからね」。
そう言って別れたのに、締切ギリギリに譜面を届けた僕に、君はまるで僕が作ってくるのが当たり前なように玄関先で「ありがとね」って笑顔で一言。
完全に見透かされているよね。
デビューしてアイドルと呼ばれるようになった僕らはその席を後輩に譲らなければ、そして僕らはさらなる高みを目指さなければと考えていた、その方向が僕らは同じだった。
秀樹は決してアクション歌手ではないし、本物のラブソングを届ける歌手だっていうことを僕は知っている。お互い、独身時代が長かったから、なんでも話すようになって、ゴルフも一緒に行った。
君が来るまで迎えに来てくれて、僕がおにぎりとみそ汁を用意していて「夫婦か」って言い合って、
僕が「秀樹、結婚するから」って言った時の驚いた顔を僕は忘れない。
2月に僕が披露宴をした時に「おめでとう」と握手を求められた瞬間、僕にはすぐわかったよ。
コイツ結婚するって。
案の定、5ヶ月後に結婚した。
ある時、奥さんが「もしかしたら子どもができたかもしれない」と言い出し、驚いた僕が「あした検査に行こう」って話していたら、君から突然の電話。
「五郎、まだ誰にも話していないんだけど、子どもができた」。
生まれてみたら同じ女の子で、君の家が6月3日、僕の家が6月5日。
マジかこれ。
当然、娘たちの初節句、ひな祭りも一緒に祝って、3年前、秀樹の還暦パーティーにサプライズでケーキを持っていった時の秀樹の驚いた顔、忘れられません。
その時に「抱いていいか」って聞くと「なんだよー」って言いながらも、僕はそんな君を抱きしめた。
その時、君は僕を抱きしめ返そうとして全体重が僕にかかった。それは僕しかわからない。
心の中で「秀樹、大丈夫だよ。僕は大丈夫だからね」って思った。
それと同時に僕の全身が震えた。
こんな状態でファンのみなさんの前でいたのか、そこまでして立とうとしていたのか。
なんてすごい奴だ。
彼の大きさに驚いて、一瞬頭が真っ白になって、彼のコンサートなのにファンのみなさんに僕は「西城秀樹です」って紹介してしまった。
秀樹ほど、天真爛漫っていう言葉がぴったりな人を僕は今まで会ったことがない。
何事にも真っ直ぐで前向きで大らかで、みんなを魅了するやさしさとすべてを受け入れる潔さ。
秀樹の代わりにはなれないけど、まだしばらくは頑張って歌うからね。
お前の分も歌い続けるからね。
そして、君を慕ってくれた後輩たちとともに僕らの愛した秀樹のすばらしさを語っていこうと思います。
何よりも支え続けてくれたファンのみなさんとともに。
秀樹、お疲れ様。
そして、ありがとう。
もう、リハビリしなくていいからね。
もう頑張らなくていいから。
君のかわいい子どもたち、家族をいつも見守っていてほしい。
そして、お前が思うラブソングを天国で極めてくれ。
お疲れ様。
そして、ありがとう。
―平成30年5月26日 野口五郎
https://music.oricon.co.jp/php/news/NewsInfo.php?news=2112266
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西城秀樹さんのご逝去を悼み、
安らかにご永眠されますことと心よりお祈りいたします…
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